堺の寺社めぐり

当館の自転車散歩は自転車に乗ってのんびりと散歩するようにまわります。
今回は堺の旧市街の神社仏閣など11ヶ所をめぐりました。

晩秋の木立をぬけ、庭園は静粛と落ち着きの中、悠久の時を感じさせてくれました。
自転車ならではの機動性の良さを生かして昼までの半日で多くの見どころを巡りました。

今回はNPO法人堺観光ボランティア協会様のご協力により、堺の歴史解説のスペシャリストから各訪問先にて歴史、言い伝えなどの他、文化的な要素を含んだ見所、歴史を探求した解説で価値の高い自転車散歩にしてくださいました。

道中は史跡だけでなく、今年で492年の歴史がある1532年創業の和菓子店に寄り、千利休も好んだと伝わる、堺銘菓の芥子餅、ニッキ餅を食しました。

【コース】
シマノ自転車博物館発⇒妙国寺⇒宝珠院⇒月蔵寺⇒本願寺堺別院⇒高須神社⇒菅原神社⇒開口神社⇒さかい利晶の杜⇒宿院頓宮⇒南宗寺⇒大安寺⇒シマノ自転車博物館着

各所の解説は以下

【妙国寺】
織田信長や徳川家康が堺に来た時に投宿していたほどの格式高く、信長が愛でた大蘇鉄、家康が好んだ枯山水の庭園があります。

【宝珠院】
欧米諸国が日本との交易を江戸幕府に迫った幕末に、当時堺の街を警護していた土佐藩士が、堺港から無断で上陸して来たフランス人水兵を殺傷した「堺事件」が起きました。土佐藩士らはその責を負い、妙国寺境内で11人の藩士が割腹しました。日本を守ろうとした土佐十一烈士の墓があります。

【月蔵寺】
巡葬とは生命の循環をイメージして名付けられ水が巡るように生命の循環となり-----。手を合わせる対象のモニュメントから湧き出る泉の水の流れにより、埋葬されたその方の魂が巡り天に上るイメージを大切にしているとのこと。
数多いお寺の中でも先進性を取り入れた現代風庭園が見所。空間、造園設計、照明設計を現代の各専門デザイナーがデザインしています。手入れされた樹木の他、大きな石の水盤には水が絶えず流れ、水面に映る満月やライトアップされた木々が幻想的な雰囲気が醸し出される境内は心を別の世界に誘ってくれます。

【本願寺別院】
現存する堺最大の木造建築物で堂内の内陣と外陣を仕切る襖絵には、中世の自由都市堺の南蛮貿易図が描かれています。 廃藩置県により堺県があった明治元年から明治14年に大阪府に合併される間の14年間この本願寺別院に県庁が置かれました。本日は大きな本堂にて1200年以上の歴史を持つ日本古典音楽である“雅楽の演奏会”が開かれており、垣間見ることができました。

【高須神社】
堺の鉄砲鍛冶芝辻家は、大坂冬の陣(慶長19年・1614年)に徳川家康より鉄砲を千丁製造するようにと命じられました。それに応えた功労で元和元年(1615年)高須の地(当神社付近)を芝辻家は賜りました。芝辻家と堺の鉄砲鍛冶の繁栄を願ってこの高須神社が建てられました。

【菅原神社】
千年以上前の997年に創建と伝わります。海岸に一体の木像が流れ着き、これは配流された大宰府の地で菅原道真公が作られ、海へ放された七天神のうちのひとつと伝えられ御神体として祭られています。

【開口神社】
奈良時代、神功皇后により創建されてと伝わり、港を護る役割を担っていました。日本最初の中央集権国家の在った奈良と堺を結ぶ日本最初の公道“竹内街道”の西端に在ります。旧堺市街で一番の賑わいを誇った山之口商店街に面します。

【さかい利晶の杜】
堺の歴史・文化を伝える施設で、安土桃山時代について千利休を介し、また明治・大正時代は与謝野晶子を介して堺を紹介しています。

【宿院頓宮】
摂津の国一之宮、住吉の御旅所(おたびしょ)として設置されました。

【南宗寺】
1557年創建。夏の陣で焼失したが後に再建。名勝枯山水の庭、重要文化財の仏殿・山門・唐門、千家一門の供養塔、利休好みの茶室実相庵などがあります。 また、徳川家康が後藤又兵衛の刃に倒れ当寺に祀られたという伝説の有るお寺です。

【大安寺】
1394年創建。一般公開はしていないので山門の外から見るに限りになりました。本堂は、ルソン(現フィリッピン)との交易で堺の豪商となった納屋(なや)助左衛門(ルソン 助左衛)の総檜造りの邸宅を元に移築建築されたと言い伝えがある寺です。内部の障壁画も狩野派の優品として国の重要文化財に指定されています。

参加者の皆様、本日はご参加いただきありがとうございました。

  • 開催日
    2024年12月15日 日曜日
  • 天気
    晴れ
  • 走行距離
    11km
  • 参加者
    5名+スタッフ1名
  • ガイド
    NPO法人堺観光ボランティア協会1名

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